行く前にチェック!知床観光完全ガイド【ウトロエリア】
2023年10月24日
ODAITO NEST 尾岱沼ネスト
-野付半島まで10分の個室ゲストハウスー
厚岸といえば牡蠣が有名ですね!
しかし、牡蠣以外にもアサリやサンマ、ホッカイシマエビなどの豊かな海産物や新鮮な乳製品など美味しいものが一杯揃っているんですよ。
また、牡蠣のイメージが強く観光地はあまり知られてないですが、断崖が続くこのエリアは雄大な道東の自然が楽しめる場所でもあります。
特に「岬」と名がつく場所が多く、できれば全部回ってほしいくらい素晴らしい景色が多いのが厚岸の特徴です。
尻羽岬は「しれぱみさき」と読みます。名前はアイヌ語の「シリ=大地」「パ=頭」に由来しています。
尻羽岬は他の岬とは違い断崖が見えるわけではありませんが、天気がよければ岬の先端から厚岸湾と大黒島の絶景を見ることができます。
そして、岬の先端に行く途中には崖の足下には鳥居が建てられた「帆掛岩」が見れるので、見逃さないようにしましょう。
「誰が何のために?」という感じですが、この帆掛岩には、日高から逃げてきた源義経の船が、尻羽岬の沖合で猛吹雪に遭って座礁し、義経は崖を登って石像となり、船は岩になったという伝説が残されているのです。
普通に歩いていると見逃してしまいますので、崖下を意識しながら歩いてみましょう(落ちないように!)。
愛冠岬は「あいかっぷみさき」と読みます。
厚岸湾から突き出した約80mの断崖の上にある「愛冠岬」からは、「筑紫恋海岸」や海鳥やゼニガタアザラシの繁殖地として知られる「大黒島」と「小島」を一望できます。
「愛冠」という名前は、アイヌ語の「アイ・カップ=矢の上のもの」に由来し、矢が届かないことから「できない」や「届かない」という意味も持っています。
また、鳴らすと想いが叶えられるという「愛の鐘ベルアーチ」があり、カップルに人気のスポットでもあります。もちろんこの景色を楽しむために一人で行っても問題ありません!
厚岸といえば厚岸大橋がシンボルとしてあげられますね。
「厚岸湾」と「厚岸湖」の境に掛けられた真っ赤な厚岸大橋は、厚岸町のシンボルとして、厚岸観光十景のひとつになっています。この橋を渡るたびに「厚岸に来たなぁ」と実感します。
厚岸大橋を渡って厚岸湖沿いを進むと、沖合に神社が浮かんでいるのが見えます。
望遠レンズで撮影しているのでここまで大きくは見えませんが、これは「牡蠣島弁天神社」という神社です。いつ創建されたかはっきりとわかりませんが、寛政3(1971)年の「東蝦夷(えぞ)道中記」に神社があることが記されています。
大正時代に入ると、神社の隣には保養館や料亭が建てられ賑わっていたようですが、戦後になって地盤沈下が進み、今では島のほとんどが水没してしまっています。
厚岸の町並みを上から眺めたいならお供え山展望台がおすすめです。
お供え山展望台は観光スポットでもありますが、本来は津波が来た時に避難する場所として指定されています。そのため、写真のような階段をひたすら登らなければならず、それなりに大変です。
階段を登り切りしばらく歩くとこのような展望台がありますので、この上から厚岸の景色が一望できるのです。
標高およそ60mの山頂からは厚岸町の街並みや厚岸大橋、厚岸大橋の左右に厚岸湾と厚岸湖を一望できます。
「お供え山展望台」の周辺には、近代アイヌ期(17世紀から18世紀頃)の4つのチャシ(アイヌの砦や城、柵囲い)の跡が残されていて「お供山チャシ跡群」として厚岸町指定の史跡になっています。4つのチャシ跡の中でも、展望台のすぐ手前にあるのが「鹿落としのチャシ跡」です。
お供え山展望台は少し場所がわかりにくいので、Googleマップを頼りに行くとよいでしょう。
また、お供え山の山頂には、町指定の天然記念物「逆水松」もあります。「逆水松」は、樹齢およそ400年、高さ約7.7mのイチイ(オンコ)の木で、枝が根のように広がっていて、逆さに生えているように見えることから、この名が付けられたといわれています。
国道44号線を走っていると「あっけし望洋台」があります。ここは厚岸湾を一望できる展望スポットで、晴れた日には、尻羽岬や愛冠岬、大黒島、厚岸大橋まで望むことができます。
正直、厚岸に行くまでに海を一望できる場所はたくさんありますので、それほど感動はしないかもしれません。
ただ展望台には、バスや乗用車など50台以上が駐車可能なスペースとトイレ(冬は閉鎖)、自動販売機などが設置されているので休憩がてら立ち寄ってみるくらいでいいでしょう。
「原生花園あやめヶ原」は、広尾町から納沙布岬まで全長321kmにもおよぶ海岸線を走る道路「北太平洋シーサイドライン」の景勝地のひとつです。
標高およそ100mに位置する、広さ約100ヘクタールの広大な原生花園には、毎年6月下旬から7月上旬の初夏にかけて、約30万本ものヒオウギアヤメが咲き誇り「あっけしあやめまつり」が開催され、写真のようなあやめを見ることができます。
この記事を書いている2023年は開花が早く見頃も短かったので、まつりの日に必ずしもあやめが見れるかどうかはわかりませんのでホームページやSNSを確認することをおすすめします。
ヒオウギアヤメの他にも、海浜植物や高山植物など約100種類の草花が、5月から10月にかけて見られます。
子野日公園は、道東で有数の桜の名所として知られている公園です。それほど大きな公園ではないので桜の時期(5月頭〜中旬頃)に厚岸に行く人は立ち寄ってみるといいでしょう。
北海道にはソメイヨシノはほぼありません。なので、ここでは、エゾヤマザクラ(オオヤマザクラ)やヤエザクラ、北海道では珍しいフゲンゾウといった桜が見られます。
道東にはあまり桜のスポットがないので、それなりに綺麗な桜が見られるのでおすすめです。
春には「桜・牡蠣まつり」、秋は「牡蠣まつり」といった牡蠣のイベントもやっているので、タイミングがあればここで美味しいものを食べていきましょう!
厚岸の道の駅「コンキリエ」はもはや厚岸の定番の観光スポットになっていますね。
「コンキリエ」はイタリア語で貝の形をした食べ物の意味らしいです。牡蠣が年中採れる厚岸らしいですね。
館内には1階に、 牡蠣やあさり、さんまなどの厚岸町の特産品を使用した製品が並ぶ「総合展示販売コーナー」、「厚岸産 蒸し牡蠣」やオイスターソースが入った「オイスター☆モカソフト」が食べられる「オイスターカフェ」があります。
2階には、牡蠣をはじめとした近海の海産物や近郊の農畜産物が買える「魚介市場」、魚介市場で買った食材を炭火で焼いて楽しめる「炭焼 炙屋」、牡蠣を使用したさまざまなメニューが味わえる「レストラン エスカル」、「厚岸ウィスキー」とともに新鮮な牡蠣を使った料理が味わえる「オイスターバール」があります。
グルメパークというだけあって厚岸のグルメを楽しめる場所となっています。なので、ここで食事や休憩をしたりお土産を買う人は非常に多いですね。とりあえず厚岸に行ったら立ち寄る場所です。
厚岸町でも知る人ぞ知る名所が「北海のパノラマ 苫多海岸」と呼ばれる苫多海岸です。かつては、厚岸ニシンの干場として有名でしたが、ニシンの引き網が行われた砂浜は波に浸食されて、現在は流砂防止のブロック堤が延々と続いています。
しかし、海岸線から一望できる厚岸湾の全景や尻羽岬、愛冠岬、大黒島、小島、厚岸大橋は絶景で、厚岸町の観光十景に選ばれています。
とはいえ苫多海岸は少し外れた場所にあり、海岸に降りることも難しいので時間がある人や厚岸に何度か行ったことがある人が立ち寄るくらいでいいでしょう。
湿原といえば釧路湿原が有名ですが、実は厚岸にも「別寒辺牛(べかんべうし)湿原」という湿原があるのです。「べかんべ」とはアイヌ語で「菱の実」を意味します。
別寒辺牛湿原は釧路湿原のおよそ半分の大きさですが、東京ドーム約1600個分という非常に大きな湿原です。ただし、別寒辺牛湿原は釧路湿原のような展望台があるわけではありません。なので、車や電車からその景色を見るしかありません。
もしくは湿原を流れる別寒辺牛川のカヌーツアーに参加すると、身近に湿原の自然を感じることができます。運が良ければタンチョウも見られます。
もし野鳥に興味があるのであれば近くにある「水鳥観察館」にも立ち寄ってみましょう。
水鳥観察館は入場無料で、厚岸湖や湿原に飛来する水鳥について紹介しており、設置されている望遠鏡で湿原の鳥を見られます。
別寒辺牛湿原には釧路湿原と同じようにタンチョウが生息しているので探してみると楽しいでしょ。またオオハクチョウやオジロワシ、カモ類などを施設から見ることができます。
厚岸の観光で時間があるのであればアクティビティに参加してみるのもおすすめです。ただ単に観光するよりもガイドをつけたアクティビティに参加すると、自然や地域への理解が深まり、ずっと楽しい観光になります。
春から夏にかけては「別寒辺牛湿原のカヌーツーリング」や「ガイド付きサイクリングツアー」「あさり掘り体験」が体験でき、冬は「冬のネイチャーウォッチングツアー」「ワカサギ釣り体験ツアー」など、道東ならではの自然を体験できるアクティビティがいろいろあります。
また、平成28年にウイスキーの蒸溜を開始した「厚岸蒸溜所見学ツアー」も人気です。ただし非常に人気のツアーなので早めの予約をおすすめします!
厚岸に行くのであればお隣の浜中町にも行くことをおすすめします。
名前は聞き馴染みがないと思いますが、断崖絶壁が続くこのエリアは見どころが多いので、天気がよければ最高です。