鶴居でタンチョウが見られる観光スポットと立ち寄るべき日帰り温泉を紹介!
2023年7月9日
ODAITO NEST 尾岱沼ネスト
-野付半島まで10分の個室ゲストハウスー
国の特別天然記念物のマリモが生息する「阿寒湖」は、道東を代表する人気の観光地です。
阿寒湖エリアは釧路市の一部で、釧路を観光した後に行く人も多い場所ですが、アイヌコタンやマリモだけざっと見て次の目的地に行く人も多いです。
でもそれでは非常にもったいない!
しかしこのエリアには、アイヌの文化や伝統料理、阿寒湖の自然、阿寒湖温泉を体感できるスポットがたくさんあり、1日では阿寒湖の魅力を実感するのは正直難しいです。
ここでは阿寒湖を最大限に楽しむ方法をお伝えします。できれば2日くらいかけて回ってみるといいですが、時間がない人は興味がある見どころだけをピックアップしてみてください。
※夏に阿寒湖に行く予定の人は以下の記事がおすすめです
阿寒湖はアイヌの文化を触れる場所としてとてもメジャーな場所で、他のエリアに比べてアイヌに関連する施設が集まる場所です。
アイヌ文化を理解することは北海道を知ることにもつながるので、せっかくなのでいろいろ立ち寄り、体験してみることをおすすめします。
アイヌコタンは阿寒湖では一番有名な観光地ですね。「コタン」とはアイヌ語で「集落」の意味です。「阿寒湖アイヌコタン」は、阿寒湖温泉街にある北海道最大のアイヌコタンで、なんと約130人のアイヌ民族が今現在暮らしています。
阿寒湖アイヌコタンには、アイヌの伝統文化を受け継いだ木彫りの工芸品やアイヌ文様が刺繍された民芸品などのお店が、通りの両側に30店余り軒を連ねています。
それぞれお店の中には工房があり、実際に木彫りの工芸品を製作している姿を見ることもできます。
多くの人はお土産屋をふらっと寄ってなんとなく見るだけで帰ってしまうのですが、その精巧な造りをよく見てみるのも楽しいです。
ちなみに並びには数件飲食店もあり、阿寒湖ならではなの美味しい鹿肉とギョウジャニンニクの丼も食べられます。
また、アイヌコタンには大きなフクロウのオブジェがあります。
このフクロウはシマフクロウであり、アイヌの人たちはシマフクロウを「コタンコロカムイ=村を守る神」と呼んでいました。
写真だけ撮って終わりという人がほとんどですが、こうしたことも知っておくとよりアイヌコタンを楽しめます!
「アイヌシアター イコロ」は、2012年にオープンした日本初のアイヌ文化専用の劇場です。「イコロ」とはアイヌ語で「宝」を意味しています。
「アイヌシアター イコロ」では、アイヌの古式舞踊や、古式舞踊と現代舞踊、デジタルアートを組み合わせた阿寒ユーカラ「ロストカムイ」を観覧できます。
特にロストカムイは豪華なプロジェクションマッピングやダンスに惹き込まれて魅了されます。
実際に踊っているのはアイヌの方のようなので、伝統的な踊りを間近で見ることができるというのは大きな特徴です。
また、最初から最後まで出てくるメインダンサーは時期によって違うらしく、得意とするダンスの種類も違うので、そういったところにも注目してみると楽しいですよ。
時間も40分程度なので(料金はやや高めですが)、阿寒湖に来たのであれば、そしてもし上映時間が合えば、ぜひ見てほしい作品です。
またロストカムイは次に紹介するカムイルミナとの(少しだけお得な)セット券も購入でき、物語が関連していますので、どうせなら両方体験してみることをおすすめします。
「カムイルミナ」は、カナダのデジタルアート集団「Moment Factory」が展開する「ルミナナイトウォーク」シリーズの最新作です。
阿寒湖の湖畔を巡る約1.2㎞の「ボッケ遊歩道」を舞台として、阿寒湖アイヌコタンに伝わるアイヌの物語を、デジタル技術を駆使した映像と音で演出しています。
守り神であるフクロウの神の指示のもと、森一番の歌声であるカケス(鳥)が参加者を森の中へ導いていきます。
アイヌの杖をモチーフにした「リズムスティック」の明かりを頼りに、真っ暗な遊歩道を歩く冒険ツアーで、みんなと一緒に音に合わせてスティックを地面に打つのはなかなか楽しいですよ。
至るところに参加者が楽しめる仕掛けがありますが、ここではあまり詳しく紹介はしないので、ぜひ体験してみてください。全体で1時間程度のアトラクションとなります。
日中に見る阿寒湖畔の風景とは全く違うので、何度か阿寒湖に行ったことがあるという人でも楽しむことができるかと思います。
また先に紹介したロストカムイのショーともストーリーに関わりがあるので、一緒に見るのがおすすめです。
カムイルミナは積雪のある時期だと歩くのが難しいので、5月中旬から11月中旬頃の開催なので、タイミングが合えばぜひ参加してみましょう!
「アイヌ文化伝統・創造館 オンネチセ」は、阿寒湖アイヌコタンの中央部に建つシンボル的な建物なのですぐにわかるかと思います。
アイヌ語で「オンネ」とは「大きな」や「完成に近づいた」、「チセ」は家を意味しています。
伝統や歴史を受け継ぐ阿寒湖のアイヌのアートミュージアムで、館内には、伝統的な祭具や工芸品、宝飾品、木彫りの作品などが展示されています。
また、アイヌ文化ガイドツアーでは、ムックリ(口琴)づくりや刺繍、木彫の体験ができるので、アイヌ文化をより深く理解したい人は事前に予約して参加してみましょう。
夏季(5~11月) は毎日営業していますが、冬季(12~4月) は土曜、日曜、祝日のみの開館となっているので要注意です!
阿寒湖アイヌコタンにある「民芸喫茶 ポロンノ」は、アイヌの伝統料理や創作料理が味わえるお店で、アイヌコタンではかなり有名なお店です。
冬の寒気で凍らせたじゃがいもを春の暖かさで自然発酵させた「ポッチェイモ」は、アイヌ伝統の保存食。この「ポッチェイモ」を使い、季節の山菜やきのこをのせた創作料理の「ポッチェピザ」はこの店の名物です。
また、鹿汁(または鮭汁)と炊き込みご飯(アマム)、鮭の血合いの塩辛(めふん)の定食「ユクセット」は一番人気のメニューです。
ポロンノは人気の店なので、連休や休日に行く場合は予約して行ったほうがベターかもしれません。
もしポロンノの予約が取れなくても周辺のお店でもアイヌ料理を食べれるので、いろいろ探してみましょう。
個人的には、阿寒湖観光の際はぜひ行ってほしい場所です。
阿寒湖畔エコミュージアムセンターは、阿寒湖の自然や周辺の生き物の情報が展示されている施設です。事前に阿寒湖について予習をしておくことで、自然が豊富な阿寒湖の観光がずっと楽しくなります。
館内には、「アクティビティサロン」「データベースサロン」「インフォメーションサロン」「憩いのサロン」「阿寒カレンダーサロン」の5つのサロンで構成されていて、阿寒湖周辺の自然や阿寒湖の楽しみ方、イベント情報を知ることができたり、ゆっくりくつろぐこともできます。
「アクティビティサロン」に設置された水槽では、特別天然記念物のマリモや阿寒湖に棲む魚類が展示されていて間近で見ることができますよ。
また、冬はスノーシューや歩くスキーもレンタルできるので、森の中を歩いたりといったアクティビティを楽しみたい人はぜひ借りてみましょう。
冬のアクティビティに興味がある人は以下の記事を参考にしてください。
阿寒湖畔エコミュージアムセンターに寄ったらボッケも見に行きましょう。
「ボッケ」とはアイヌ語で「煮え立つ場所」という意味で、「泥火山」という地質現象のことです。
阿寒湖畔エコミュージアムセンターから北に「ボッケ遊歩道」を15分ほど歩くと「ボッケ」があります。ボコボコとした音と沸き立つ泥を見ることができ、一見地味ですが火山活動を感じられる場所です。
「ボッケ遊歩道」は、エゾマツやトドマツなどの針葉樹やミズナラなどの広葉樹が生える森の中を通っていて、エゾシカやエゾリスなどの野生動物を見ることもでき、阿寒湖の自然を感じられる場所でもあります。
ついでに近くの展望台からは右手に雄阿寒岳、左手に雌阿寒岳を見られるので、こちらもぜひ立ち寄ってみましょう!
阿寒湖といえばマリモの生息地として最も有名です。
マリモを見たい人は船に乗ってチュウルイ島へ行ってみましょう。
阿寒湖温泉街からは、湖に浮かぶ「チュウルイ島」と景勝地「滝口」を巡って一周する「阿寒観光汽船」の遊覧船が出ています。
阿寒湖には4つの島がありますが、そのうちの1つがチュウルイ島です。チュウルイ島にはマリモが展示された「マリモ展示観察センター」があります。
マリモ展示観察センター内には、阿寒湖の湖底を再現した大きな水槽があり、天然のマリモがたくさん展示されています。中には30㎝以上もある大きなマリモもあります。
とはいえマリモが見れるマリモ展示観察センターへの滞在は15分ほどなので、メインはクルーズなのかなと印象です。
遊覧船の様子は以下の日記で紹介していますので、どんな感じか気になる人は参考にしてみてください。
阿寒湖は冬は凍結するので、観光船の営業は春から秋のみです。
遊覧船の運行期間は、4月15日から11月30日までで、4月は不定期運行なので運航時刻はホームページをチェックしておきましょう。
阿寒湖でキャンプをしたい人はこちらを利用しましょう。
阿寒湖畔キャンプ場は、阿寒湖温泉街に隣接したキャンプ場で、ひっそりとした林の中にあり落ち着いたキャンプ場です。
古くから利用されているキャンプ場ですが、トイレや炊事場はリニューアルされているため、快適に利用できます。なのでキャンプビギナーでも安心です。
阿寒湖畔キャンプ場で人気なのは、24時間無料で利用できる天然温泉の足湯「ユックの湯」です。「ユック」とはアイヌ語でエゾシカのことです。温泉街も近いので近くのホテルで日帰り入浴もできます。
なお、キャンプ場の開設期間は6月〜9月です。また、この辺りはヒグマがよく出没するので、それに伴い一時閉鎖をすることもあります。最新の情報を必ず確認するようにしましょう。
釧路から阿寒湖に向かう途中に雄阿寒岳の登山口がありますが、その手前に「滝見橋」という橋があります。
普段は素通りしてしまう場所なのですが、秋になると綺麗な紅葉が見られるので多くの観光客が近くの駐車場に車を止めて紅葉を撮影しようと集まります。
真っ赤な紅葉だけでなく、鮮やかな黄葉も見られ、川と紅葉のその光景はとても美しいものです。
多くの人が滝見橋だけ立ち寄り帰ってしまうのですが、もし時間があるのであれば雄阿寒岳の登山口のほうにも行ってみることをおすすめします。
登山口から少し進むと阿寒湖が左手に現れてき、色づいた木々と湖の綺麗な景色を楽しむことができます。
登山道は雄阿寒岳を登る人が主に通るため一般的な観光客はなかなか行かないのですが、こんな景色が待っているので、滝見橋から5分ほど歩いて立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
阿寒湖にはいくつかホテル内に日帰り温泉があります。なので、宿泊しなくてもどこかに行く前や観光の休憩として使えます。
阿寒湖にある日帰り温泉は以下の通りです。
東邦館と阿寒湖バスセンター宿泊部は地元の方が湯治で利用するような内湯のみの小さな温泉です。その他は露天風呂やサウナがありますので、ホームページを確認し、気になったところに行ってみるとよいでしょう。
阿寒湖温泉街には、10数軒のホテルや旅館がありますが、手軽に温泉を楽しむなら手湯や足湯がおすすめです。特に冬の寒さが厳しい阿寒湖は、これらの温泉のありがたみを感じるでしょう。
「かと里民芸店」の隣にある「まりもの手湯」は、石造りの小さな浴槽から、単純泉が湧き出る手湯です。御影石でできたマルモがあり、マリモを触りながらお祈りすると願いが叶うと言われています。
「弁慶の足湯」は、ホテル阿寒湖荘の敷地内にある足湯で、遊歩道「湖のこみち」にあります。ホテル阿寒湖荘の宿泊以外も気軽に利用できます。
「弁慶の足湯」という名前は、本別町まできたとされる弁慶が、この湯で足を休めた湯という伝説に由来しています。なお、遊歩道が通れない冬の期間(12月下旬から3月)は利用できません。
「工房の手湯」は「温泉工房あかん」の前にあります。「温泉工房あかん」は、手作りのケーキや焼き菓子が味わえるカフェです。店内には足湯もあり、足湯を楽しみながらプリンなどのスイーツを食べることもできます。
この辺りはたくさんの手湯や足湯があるので、探しながら散策しても楽しいですよ。
アイヌ文化、阿寒湖の自然、阿寒湖温泉に分けて阿寒湖観光のおすすめスポットをご紹介しました。他にも魅力的なスポットがたくさんありますし、季節によっても魅力が異なるので、1回では阿寒湖のすべてを体験できません。