知床観光船「おーろら」で知床の絶景を満喫しました
2023年10月29日
ODAITO NEST 尾岱沼ネスト
-野付半島まで10分の個室ゲストハウスー
道東の春は本州はもちろん、札幌などの道央エリアよりも春の訪れが遅いです。
しかし長い冬を超えた道東エリアには美しい春の景色を楽しめる場所やイベントがたくさんあります。
桜を楽しめるのが5月と遅く、ゴールデンウィークに桜スポットに行くのも楽しいでしょう。
この記事ではあえて年中楽しめる定番スポットは紹介せず、春ならではの訪れるべきスポットと、春しか楽しめないイベントに絞ってエリアごとに紹介します。
春に道東に訪れる予定の方はきっと道東旅行の参考になるでしょう。
アイヌ語の「シリエトク(突端・地の果て)」が由来の知床半島は、その名のとおり日本最北端の世界遺産がある人気の観光スポット。
日本百名山の羅臼岳に硫黄山や天頂山が連なる様子は知床連山と呼ばれ、その山並みを知床の背骨と見立てると東側にあるのが、北海道目梨郡「羅臼町」です。
同じ知床半島でも次に紹介するウトロエリアとは楽しみ方が異なるので、エリアを分けて春のおすすめスポットを紹介します。
知床半島の西側に位置する斜里町「ウトロ」と羅臼町は、全長約24kmの国道334号線(通称「知床横断道路」)で結ばれています。
毎年11月上旬~4月下旬までは冬期間通行止めとなることから「日本一開通期間の短い国道」とも呼ばれており、開通後であっても気象条件によっては通行できる時間に規制がかかります。
知床峠は、そんな「通れるだけでもラッキー」の知床横断道路の中間地点となる標高738mの最頂部に位置し、展望台や無料の駐車場が完備されている人気の観光地です。
車を降りると目の前には羅臼岳が迫り、展望台から羅臼側を望むとオホーツク海の向こうに国後島が見えます。
国後島は羅臼町から根室海峡を挟んで直線距離で26kmのところにあるので、知床峠からでも肉眼ではっきりと見ることができますよ。
春は一面の新緑、夏は深みを増した緑、秋は黄色や赤に色づく紅葉と、季節ごとの自然の美しさが味わえますが、とくにおすすめなのが星空観賞。
町から遠いので人工の光の影響を受けず、山ならではの済んだ空気により、頭上には見渡す限りの星屑が広がります。その壮大さは「天然のプラネタリウム」ともいわれるほど。
ただし、知床は8月でも平均気温が20度前後と低く、平地よりも標高が高い知床峠ではそれよりもさらに4~5℃下がるため、上に羽織るものを用意しておくのがよいでしょう。
とくに夜間は冷え込みが厳しくなるので、季節を問わず温かい服装を心がけておでかけください。
自然豊かな知床の海には、たくさんの動物や野鳥が集まります。
4月下旬から、羅臼から出航する観光船に乗ってクジラやイルカを見るホエールウォッチングはとても人気で、羅臼沖でシャチやクジラ、イルカといった動物が見られます。
これだけ多くの動物に遭遇できるのは世界的にも希少な場所だそう。
主なクルーズ会社と運航期間は以下の通りなので、ホームページを確認し、気になるところで予約をしてみるといいでしょう。
特徴 | 運航期間 | ホームページ | |
知床ネイチャークルーズ | 定員80名と50名の2隻の船を使用。最新型のエンジンを搭載しているので、振動が少なく快適。 | 4月下旬~10月中旬 | https://www.e-shiretoko.com/ |
知床・羅臼観光船はまなす | 船長は漁師歴20年、千兆歴16年の大ベテランでクジラやシャチが大好き。 | 4月末~9月 | http://rausu-cruise.com/wp/ |
観光船アルランⅢ世 | 使用する「アリランⅢ」は、羅臼で最速の観光船。いち早くクジラを発見できます。 | 4月下旬〜10月中旬 | https://shiretoko.life/ |
春は羅臼ではホエールウォッチングだけでなくヒグマウォッチングもできます。
知床岬周辺は世界有数のヒグマの高密度生息域のため、高確率でヒグマと遭遇できます。
道端では遭遇したくないヒグマですが、遠くからなら見てみたいという人もいるでしょう。
ヒグマクルーズは羅臼町の相泊港を出港後、北上し、知床半島の先端にある知床岬で折り返すクルージングのプランです。
ヒグマ以外にもイルカやクジラ、アザラシなど、船上から多くの野生動物が観察できるだけではなく、陸路での到達ルートが確保されていない知床岬は船でしか近づくことができないため、人の手による開拓がされていない原始の世界を楽しむこともできます。
なお、ヒグマは自然の生き物なので必ず出会うことができるとは限らないことに注意してください。
ヒグマクルーズを行っている会社は以下の2社です。
特徴 | 運航期間 | ホームページ | |
知床らうすリンクル | 知床の海を知り尽くした漁師さんが出す小型ボートで、知床岬に向かいます。小型ボートならではの臨場感が味わえます。 | 要問い合わせ(4月15日~) | https://shiretoko-rausu-lincle.com/detail_Higuma.html |
知床クルーズ 英人丸 | ヒグマが高確率で出没する「ルシャ川」付近まで、漁師歴40年以上のベテラン船長が案内します。 | 4月上旬〜10月中旬 | http://hidetomaru.com/cruising.html |
羅臼町と斜里町をつなぐ国道334号は冬季通行止めになります。
春から除雪作業を開始し、例年ゴールデンウイーク前に通行止めが解除されます。
そして、開通直前の1日のみ特別に雪壁がそびえ立つ国道を歩くことができるのが「知床雪壁ウォーク」です。
知床峠の頂上手前から往復6~10kmを歩くイベントで、人の背丈をはるかに超える高さの雪壁を歩く体験は、ほかではなかなか味わえない特別感があると人気のイベントとなっています。
雪壁に触れたり、断層を観察したり、撮影スポットで撮影できたりと、景観以外にも歩きながら楽しめるよう工夫がされています。
また、迫力ある除雪作業の様子を間近で見ることもできます。
人気のイベントなので、知床雪壁ウォークに参加したい場合は募集が始まったらなるべく早めに知床羅臼町観光協会に連絡し、申し込むことをおすすめします。
その他の通年で楽しめる定番の観光スポットは以下の記事で詳しく紹介していますので、羅臼に行く人は参考にしてみてください。
知床連山を背にして、西側にあるのが「ウトロ」です。正式名称は北海道斜里郡斜里町宇登呂。
斜里町にあるウトロという場所なので、斜里といったりウトロといったりします。
ウトロはアイヌ語で、「岩と岩の間の細い道を通る」という意味の「ウトルクチシ」が由来とされています。
札幌や旭川方面から陸路で知床に入る場合、ウトロを経由して羅臼に向かうケースが多いため、ウトロは「知床の玄関口」と称されます。
羅臼のクルーズとは異なりウトロのクルーズは知床半島の荒々しい自然を感じられます。
ウトロ港から出港する観光クルーズ船は、運行する観光クルーズの会社によってコースや船の大きさに違いがあります。
コースは大きく分けて、
の3つで、このコースはどのクルーズ会社もだいたい同じです。
船には大型観光船/クルーズ船(小型船)の2つがあります。
大型観光船は比較的揺れが少ないため、船酔いしやすい人や落ち着いて知床半島の自然を満喫したい人に向いています。
一方のクルーズ船は、揺れをダイレクトに感じますが、大型船よりも岸の近くまで寄れるので、ヒグマやエゾシカと遭遇したときはより間近でその姿を見ることができます。
知床半島の西側に位置するウトロと東側の羅臼は、同じ半島を二分しているものの、その魅力は大きく異なります。
火山活動によって形成された知床半島の西側は、ロシアからの季節風や海流にのった流氷に浸食され、100m以上の断崖絶壁が続く景観となっています。
一方の東側は、流氷が緩やかに流れるので海岸線は西側に比べるとなだらか。
そのため、ウトロ港から出港する観光クルーズでは、このように東側(羅臼側)と比べワイルドで荒々しい剥きだしの自然を眺められます。
知床五湖は、斜里町の国立知床公園内にある5つの湖の総称で、「知床八景」のひとつです。
原生林のなかに佇み、知床連山や周囲の木々を湖面に移すその様子は、訪れた人に静寂や安らぎを与える場として人気です。
特に春は知床連山には残雪があり、非常に美しい景色を眺めることができます。
そんな知床五湖の散策方法には、高架木道と地上遊歩道の2つがあります。
全長約800mと短く、段差がない高架木道は、車椅子やベビーカーでも利用が可能のバリアフリー設計。
ヒグマ対策に電気柵が張り巡らせられているので、ヒグマの出没の有無に関係なく開園から閉園まで無料で通行ができますが、知床五湖のうちの一湖しか行けません。
気軽に知床の自然を楽しみたい方や時間がない方は、高架木道のコースがおすすめです。
一方、地上遊歩道は小ループと大ループの2つのコースがあり、小ループは二湖から一湖を巡り、大ループでは五湖すべてを巡ります。
地上遊歩道は木道ではなく森の中を歩くのでこのような自然を間近に感じることができます。
そして、高架木道とは異なり、すべての木道を歩けるのもポイント。
どちらも事前に10分程度のレクチャーを受ける必要がある上、ヒグマの出没状況によっては散策が中止されることがあるので注意してください。
また、ヒグマの活動期に当たる5/10〜7/31の期間は、知床五湖登録引率者のガイドツアーへの参加が義務が義務付けられます。
その他、一般的なウトロエリアの観光情報は以下の記事を参考にしてみてください。
北海道南東部に位置し、アイヌ語の「牡蠣の多いところ」という意味のアッケケシが由来とされる町です。
その由来通り、全国的に有名な牡蠣の名産地で、「厚岸=牡蠣」というイメージを持ってる人も多いでしょう。
国内で唯一、一年中生で食べられることでも知られていますが、春ならではの楽しめるスポットやイベントがあります。
厚岸湖を望む場所にある道東有数の桜の名所で、4月下旬のチシマサクラの開花に始まり、5月上旬のオオヤマザクラ、中旬のソメイヨシノ、下旬のシダレザクラ、6月上旬のミヤマザクラやカスミザクラと園内では31種類1,200本の桜が長い期間、訪れた人の目を楽しませてくれます。
また、北海道では珍しい品種のフゲンソウという桜も鑑賞できるのも子野日公園の大きな特徴のひとつで、散策路頂上にあるハウス内でその姿を見つけることができますよ。
公園内には800mの散策路や子ども用の遊具、バーベキューができる施設があるので、桜の時期以外にもたくさんの人が訪れる憩いの場となっています。
厚岸の桜と牡蠣を同時に楽しめるイベントが「あっけし桜・牡蠣まつり」です。
5月頃に厚岸に行くのであればぜひ参加したいイベントです。
厚岸町内や近隣の市町村の市民だけではなく、札幌からツアーが組まれる人気のイベントで、子野日公園にて毎年5月に開催されています。
桜の開花時期に重なるため、花見をしながらプリプリの牡蠣などを焼台で焼いて食べられます。
中学生以上なら誰でも参加できる「厚岸産牡蠣のつかみどり」や、小さなお子様が対象の「チビッ子あさりつかみどり」など、期間中の日曜日には催しも開催されます。
例年5月に開催(2024年は5月11日~19日まで)しているので、観光で道東を訪れたときは名産の牡蠣や夜桜を楽しみにあっけし桜・牡蠣まつりに足を伸ばしてみましょう。
ただし、最近は温暖化により開催期間前に満開を迎えることもあるので、年によっては同時に楽しめない可能性もあるので要注意です。
厚岸は牡蠣だけでなくあさりもよく捕れるのをご存知でしょうか?
厚岸湖は海水と淡水の中間の塩分を持つ汽水湖で、プランクトンが大量発生しやすい環境により、豊富な餌によって大きく味の濃いあさりが獲れる絶好の漁場。
生産量は北海道1位で、牡蠣と並ぶ名産として知られています。
そんな厚岸のあさりを、春から自分の手で掘って食べられると人気なのがあさり掘り体験です。
厚岸町のあさり掘り体験は、国道44号の道の駅「コンキリエ」や、厚岸漁業・厚岸観光協会が主催となり開催されており、2024年はコンキリエでの開催が4月1日~7月15日となっています。
厚岸漁業・厚岸観光協会主催のあさり掘り体験は、詳しい日時を厚岸観光事務局ホームページから確認できます。
網走・北見エリアの春は遅い分だけ中身が凝縮され見どころも満載です。
開花や海開きなど、待ちわびた春への思いは人それぞれでしょう。
一株から始まった花の競演が、多くの人を集める観光スポットとなった場所もあります。
呼人探鳥遊歩道は網走湖の東岸から北へ突き出た呼人半島にある遊歩道です。
野鳥の宝庫としてバードウォッチャーに人気のスポットですが、春は北海道屈指の水芭蕉群生地としても知られています。
一面の水芭蕉から始まる遊歩道は全長7㎞で所要時間はおよそ2時間。
道中、カラ類やベニマシコ・キバシリなど愛らしい小鳥が寛ぎの声を響かせ、アカゲラのドラミングが木霊します。
オジロワシやオオワシを見かけることも多く、イヌワシの観察記録もあるほどです。
呼人(よびと)というロマンチックな地名はアイヌ語の「それ・捨て去った・沼」の意味に由来します。
日常のしがらみを捨て去ってリフレッシュするには持って来いの場所というわけです。
あるいは、捨て去った過去に呼びかける郷愁の意味もあるのかも知れません。
さまざまな思いを胸に、小鳥のさえずりを聴きながら歩く春などいかがでしょう。
天都山桜公園は、網走市街地の南西にある標高207mの天都山の山頂付近にある公園で、流氷館のある天都山展望台から網走湖を眺めることができます。
桜の名所として知られ、1,000本ものエゾヤマザクラが山頂を桜色に染めていく様は圧巻、市街地からの遠望を楽しむ方も少なくありません。
流氷館屋上には展望デッキが設けられ、網走湖や阿寒の山並み、そしてオホーツクの海と知床半島など360℃の大パノラマ、風景の美術館と呼ばれるほどの絶景が拡がります。
桜の花に囲まれて絶景パノラマを堪能できる天都山はまさに天の都、春の道東観光に外せないスポットです。
ひがしもこと 芝桜公園は大空町の藻琴山(もことやま)の麓に広がる約10万平方メートルの芝桜の名所です。
春から初夏にかけて、広大なエリアがピンクに染まる様は街道を走らせる車窓からでもそれと分かるほど鮮やかで、映えスポットとしてもとても人気の場所となっています。
このピンクの絨毯の始まりは、花好きのひとりの若者による一株の植栽から。
1977年から心を込めて管理してきた中鉢末吉さんの夢の結晶は、今や日本中の人々を魅了する観光スポットとなりました。
傾斜のある広い敷地を頂上まで運んでくれる遊覧車や、上空からのヘリコプターによる観覧など楽しみ方も多彩。
キャンプ場や釣り堀も併設されているため家族で数日の滞在も可能です。
2024年の「芝桜まつり」は5月3日から開催されますが、年によっては見頃が変わるのでホームページで開花状況を事前に確認することをおすすめします。
釣り堀や日帰り温泉、キャンプ場もあるので1日楽しめるスポットです。
ロマン溢れる道東随一の芝桜、ぜひご家族連れでじっくりとご堪能ください。
「春カニ合戦」とは、ぎっしり身の詰まった毛ガニが空から降ってくる「カニまき」を中心とした網走名物のイベントです。
なにゆえ「春カニ」なのかというと春の毛ガニは流氷の下で動植物プランクトンを蓄えて身が締まり、濃厚な味噌のびっちり詰まった極上の毛カニだからです。
網走にカニのイメージがある人は少ないのではないでしょうか?
網走でしか味わえない期間限定の、この極上毛ガニを、なんと餅まきのようにスタッフが放り投げるという太っ腹なイベント。
例年5月第3日曜日が開催日とされており、2024年の開催日は5月19日となりました。
子供の頃に読み聞かされたであろう「さるカニ合戦」など思い出し、極上の毛ガニを味わってみませんか?
あばしりネイチャークルーズは、道の駅「流氷街道網走」を発着場とするオホーツク海の海洋ツアーです。
例年、流氷開けの4月上旬から中旬にかけてはアザラシの群生地への「とっかりツアー」が、4月下旬から10月末はイルカやクジラを観察するクジラ・イルカ・ウミドリ ウォッチングが運航されます。
クルーズ船と友達のように泳ぐイルカの群れや、間近で見るクジラの潮吹きは大迫力。
イルカやクジラとここまで近づけるのは、100年以上昔から捕鯨基地として栄えてきた網走ならではのクルージングでしょう。
網走のその他の定番スポットについては以下の記事をご覧ください。
野付半島・標津エリアは人の暮らしと野生動物・自然界との調和が見事に結実し、オホーツクの味覚も堪能できる穴場スポットがふんだんにあります。
そこにしかない当たり前がそのまま残り、持続されている道東の中でも自然豊かな場所です。
野付半島原生花園は、半島の先端にある野付埼灯台を中心としたエリアに広がる花園です。
5月のネムロタンポポやクロユリに始まる花々の競演は6月にセンダイハギ・ヒオウギアヤメが加わり、7月〜8月のハマナスやエゾカンゾウでピークを迎えます。
野付半島といえばこの世の果てのようなトドワラ・ナラワラがあまりにも有名ですが、朽ちゆく自然と今を盛りと咲き誇る花々とのコントラストに生命の循環を感じる方は少なくないでしょう。
野付半島の他に訪れるべき場所は以下の記事を参考にしてください。
野付の千島桜は、別海町立野付小学校敷地内にある推定樹齢120年の桜です。
1906年頃に、当時3年生だった子供たちが野付半島から小舟で運んで学校敷地内に移植した3本のうちの1本。
野付水道からの強風と厳寒を耐え忍んだ枝ぶりは、千島桜特有の樹形を成し太く低く横へ広がっています。
その大きさは根室管内最大、横幅は日本一といわれています。
野付小学校の生徒たちは、この樹に見守られ6年を過ごします。
風雪を耐え忍んだ狂おしい樹形に子供たちの6年間を重ねると、咲き誇る花への眼差しも自ずと深まるでしょう。
なお、小学校の敷地内にある桜の木なので、生徒の邪魔にならないように観察するようにしましょう。
尾岱沼潮干狩りフェスティバルは、別海町の尾岱沼ふれあいキャンプ場前浜で行われる潮干狩りのイベントです。
毎年5月上旬から6月中旬までの干潮時の土日祝の指定日に行われ、天然の大粒アサリがわずか20分でバケツいっぱいになるほど掘れます。
参加料と遊漁料を合わせた2,200円をはるかに上回る収穫に参加者はみな大満足。
そのまま帰宅して夕食にする方もいれば、キャンプ場に泊って食する方など楽しみ方もさまざまです。
干潮時間を目安として開催されますが、詳しい情報は別海町の観光協会に確認いただくとよいでしょう。
尾岱沼観光船は、尾岱沼漁港を発着場とするオホーツク海洋ツアーです。
毎年5月から10月にかけて野付半島へ行く「トドワラコース」と、北方領土の国後島を臨む「国後島コース」や「ネイチャーウォッチングコース」が航行されます。
基本となる「トドワラコース」は毎日3便運航、片道30分の船旅はゴマフアザラシとの接近遭遇や北海シマエビ漁の打瀬舟など見どころ満載です。
また、2024年は中止になりましたが、5月から7月にかけては野付半島の先端にあるアラハマワンドで大粒のアサリを掘る「アラハマワンド潮干狩りコース」も航行されます。
多彩な楽しみ方ができる尾岱沼観光船ツアー、道東観光の超穴場です。
ポー川史跡自然公園は「北海道開拓以前の文化的景観を体験・体感できる場所」として設立された自然公園です。
公園ですが、冬の間は入ることができず、例年4月末から11月までが開園期間となっているので、ぜひ春に訪れたい場所です。
一万年の昔の人々の暮らしを今に伝える国指定の史跡「伊茶仁カリカリウス遺跡」と、国の天然記念物に指定されている「標津湿原」が見事な調和のもとに保存されています。
園内の竪穴住居や番屋の跡は、この地が生活に適した場所であったことの証しです。
それは今に受け継がれ、人と自然の共存のお手本となっています。
ポー川史跡自然公園は人と自然の共存を歴史的観点から学べるあまり知られていない稀有な観光スポットです。
ポー川のカヌー下りやガイドウォークも体験できるので、興味がある方は標津町観光協会ホームページより予約ができます。
釧路湿原と阿寒湖を有する2つの国立公園がある、自然豊かな「釧路・阿寒湖エリア」。タンチョウなどの野生動物に出会える場所でもあります。
また阿寒湖畔には、アイヌの文化を学ぶことができる施設があり、合わせて楽しむことができます。
釧路駅から塘路駅まで片道約45分、釧路川に沿って走る観光列車「釧路湿原ノロッコ号」。
春になると運行が始まる釧路湿原観光のハイライトの1つです。
35年目を迎える2024年は、4月27日~10月6日までの運行が決定しています。
車窓からは、釧路湿原の美しい景色と、エゾシカやタンチョウなどの野生動物の姿を眺めることができます。
そのまま往復するのもいいですが、「釧路湿原駅」で途中下車するのもおすすめです。
駅から徒歩約10分の「細岡展望台」からは、180°目の前に広がる釧路湿原と釧路川の雄大な景色が望めます。
電車の本数が少ないため、事前に帰りの時刻表を確認するようにしましょう。
国道44号線沿いにある、釧路町の桜の名所「別保公園」。
エゾヤマザクラやチシマザクラなど、700本あまりの桜が咲き誇り、毎年多くの花見客が訪れます。
毎年5月中旬に行われるのは、日本で一番遅いと言われている別保公園の桜まつりです。
桜まつりで行われるのは、キッチンカーや出店のほか、歌手やお笑い芸人のステージ、子供向けのイベントなど。「桜フォトコンテスト」も開催されます。
またライトアップも行われるので、灯りに照らされる美しい桜を楽しむことができます。
2024年は5月11日、12日の開催となりました。
阿寒湖を湖上から楽しむことができるのが、「阿寒観光汽船」の遊覧船です。
景勝地の滝口を巡り、チュウルイ島の「マリモ展示観察センター」での見学を含む、阿寒湖一周約85分のクルーズ。
神秘的なマリモの生態も学べるコース内容です。
例年5月から11月に運行されるため、春の阿寒湖観光のコンテンツのひとつにぜひ取り入れてみてください。
マリモだけでなく、雄阿寒岳などの阿寒湖周辺のダイナミックな自然も間近に感じれられるのもポイントです。
また阿寒観光汽船では、遊覧船のほか、モーターボートのクルーズも催行しています。
10~45分間までの6つのコースがあり、時間を気にせず阿寒湖観光を楽しめるのがポイントです。
阿寒湖畔にて、夜に開催される「カムイルミナ(KAMUY LUMINA)」。
例年5月から11月にを阿寒湖の森を歩いて冒険をする、大人も子供も楽しめる体験型のイベントです。
物語は「フクロウとカケスが、人間のためにカムイの世界(アイヌ語で神の世界)を目指す」アイヌの伝説。
イベント参加者は、アイヌの杖をモチーフにしたリズムスティックを持ち、光と音、プロジェクションマッピングで彩られた、幻想的な約1.2kmの遊歩道を進み、カムイの世界に向かいます。
例年4月下旬、阿寒湖の遊覧船の運行が開始される前に、1週間限定で行われるのが「阿寒湖砕氷帯観光遊覧」。
日本で唯一、砕氷帯の遊覧ができるクルーズです。
冬には湖面が氷に閉ざされる阿寒湖。春の訪れを感じ始めると、徐々に氷が割れていきます。
遊覧船は、まるで流氷船のように大きな氷を割りながら、阿寒湖内を進んで行きます。
間近で迫力ある氷の世界を楽しめるのが、この観光遊覧の見どころです。
乗船時間は約15分。なお氷の状態により、運行期間や出発時間が変更になる場合があるので、事前に確認が必要です。
阿寒摩摩周国立公園に属する、素晴らしい透明度を誇る摩周湖と、日本大大のカルデラ湖の屈斜路湖。
どちらも神秘的な風景を作り出す人気のビュースポットです。
アイヌ語で「カムイトー(神の湖)」の名を持つ「摩周湖」。
最大水深212mのカルデラ湖は、世界レベルの透明度を誇り、湖面の深い青色は「摩周ブルー」と呼ばれています。
川湯温泉から摩周湖を目指すと最初に到着するのが、「摩周湖第三展望台」。
冬季(10月下旬~4月上旬)はアクセスするための道路が通行止めとなるため、春にぜひ訪れたい場所です。
摩周湖の3つの展望台の中で一番標高の高いところにあり、摩周湖に唯一浮かぶ「カムイシュ島」を間近で見ることができます。
また湖を背にして反対側には、硫黄山、屈斜路湖、藻琴山などの雄大な景色を眺めることもできます。
清里町と中標津町の中間に位置する「裏摩周展望台」。
第一、第三展望台のほぼ対岸にあり、一味違った摩周湖に出会うことができます。
ゴツゴツした岩肌の摩周岳(カムイヌプリ)も、こちらの展望台からは、緑豊かな森が広がって見えます。また他の展望台より標高が低く、霧の発生が少ないのが特徴です。訪れる人が少ないので、2021年に新しく設置された木製の展望デッキから、ゆっくり摩周湖の眺望を楽しむことができます。なお冬季は通行止め、2024年は4月19日~11月1日までオープンします。
美幌峠と津別峠は季節を問わず人気の観光地ですが、春になると期待できるものがあります。
日本最大のカルデラ湖である「屈斜路湖」の湖上に、暖かくなる春から秋ごろにかけて雲海が発生するのです。
雲海のビュースポット「美幌峠」と「津別峠」の展望台には、その神秘的な光景を見ようと明け方の時間に多くの観光客が訪れます。
美幌峠展望台からは、雲海で満たされた屈斜路湖と、雲海に浮かぶ島が眼下に広がります。
一方ヨーロッパの古城のような津別峠展望台からは、屈斜路湖一面の雲海が望めます。特に早朝、朝日が雲海を赤く染める光景はまさに神秘的です。
美幌峠のほうが観光地としては人気ですが、津別峠のほうが標高が高く、雲海を見ることができる日が多いです。
頑張って早起きして、この絶景を見てみてはいかがでしょうか。
弟子屈町の小高い丘にある「900草原(きゅうまるまるそうげん)」。総面積1,440ヘクタールの広さを誇る町営牧場です。
放牧草地が930ヘクタールあることから、900草原と名付けられました。
360°見渡せる展望台からは、1000頭以上の牛が草を食む牧草地や弟子屈町を一望できるほか、摩周岳や硫黄山、藻琴山を遠くに望むことができます。
また天気が良ければ、雄阿寒岳と雌阿寒岳を眺めることも。敷地内にはパークゴルフ場とレストハウスが併設されています。
展望台には年間を通して行くことはできますが、レストハウスがオープンしているのは5月~10月までなので、春の道東巡りのついでに訪れてみるのをおすすめします。
冬には流氷がやってくる、日本で最も東に位置する根室。
太平洋とオホーツク海に面し、広大な大地や湿原や干潟、湖など、変化に富んだ自然が楽しめる場所です。
フットパスとは、イギリスで発祥した「歩くことを楽しむための道」のことで、森林や田園風景の中を歩くことを楽しむアクティビティをいいます。
根室にはそのようなフットパスがあることはあまり知られていませんが、3つのフットパスのコースがあるのです。
「根室フットパス」というものがあり、根室本線の3駅沿いの牧場を結ぶ3つの小路の総称です。
「厚床パス」は、JR厚床駅から根釧台地の牧草地を歩いて回る10.5㎞のコース。旧標津線や殖民軌道跡など、昔の足跡をたどります。
「初田牛パス」は、JR厚床駅からJR初田牛駅後まで農道を歩く13.5㎞のコース。タンチョウの観察地や、知床・国後が見渡せる場所があります。
「別当賀パス」は、JR別当賀駅から海辺の牧草地を歩く往復10㎞のコース。放牧馬や高山植物の花など、北海道ならではの風景を楽しめます。
なお根室フットパスを歩くには、近くにある伊藤牧場で通行証の購入(300円)が必要です。
また、「別当賀パス」は途中にある扉を開けるための鍵もここでもらわなければなりません。
北海道観光はレンタカーでの車窓風景を楽しむケースがほとんどかも知れませんが、歩いてしか気付けないことはたくさんあります。
ガイドブックやネット検索の情報から入る旅ではなく、自ら歩き、自分の感性に身を委ねる旅は根室フットパスでしか体験できません。
普通の観光では物足りない方や、大自然の中をしっかりと歩きたい方にはおすすめの観光コースです。
毎年11月~4月の期間、根室市歯舞漁協が行っているのが「本土最東端パノラマクルーズ」です。
歯舞漁港を出発し、約2時間のクルーズ。納沙布岬周辺、貝殻島灯台中間点を巡ります。
納沙布岬周辺は、国内有数の海鳥の飛来地で、船上からバードウォッチングが楽しめます。
北側がオホーツク海、南側が太平洋のため、クジラやラッコ、イルカなどを見かけることも。また、東側にある北方領土を間近で眺めることができます。
根室駅から徒歩10分のところある「清隆寺」。
この境内に咲くチシマザクラは、樹齢150年以上の名木で、日本一遅咲きの桜として知られています。1869年に国後島から持ち帰られ、1903年に境内に移植されました。
このチシマザクラは、根室市の標本木で、この桜の開花をもとに「開花宣言」を行っています。
例年5月上旬~下旬に満開を迎えるので、この時期に根室に行くのであればぜひ開花状況を確認してみましょう。
他の桜に比べ低木なのが特徴で、咲き始めと終わりが淡い紅色、満開時には白色へと色が変化します。
道東の各エリアの春ならではのおすすめスポットを紹介しました。
北海道の中でも道東は札幌よりも気温が低いので、この時期に観光をするのであればしっかりと防寒対策をしなければなりません。
とはいえ、4月と6月ではかなり気候が異なるので、それぞれの時期に適した服装を用意する必要があります。
詳しくは以下の記事でまとめていますので、春の道東観光の参考にしてみてくださいね。